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たまに。 本当に、ごくたまに。 割合的にはそんなに多い――ワケではない様な気はする。 多分、する。 「貴女も、いい加減頭の悪い人ですね。 何処に学習能力を忘れてきたんです？」 本当に、いい迷惑ですよ、と後に続く。 コイツ・・・・。 自分よく、コイツと付き合っていられるなぁとか。 割りと頻繁に思う・・・・かもしれない。 結構、する。 今にして思えば、果たして何故 自分はコイツを好きになったのだったか。 口ばかりが達者なヤツで、一々何かと鼻に付く。 最初から、馬の合わない相手。 第一印象最悪から、一気に逆転で好きになる――なんてのは最早王道パターンだが、 実際に自分がなってみたのでは、正直言ってシャレにならない。 あんまり。 「な、何さ。ジェイだって、 その自慢の頭で可愛げの一つでも覚えたら良いじゃない」 「生憎、そんなものを持っていなくてもやっていける知識は 持っているつもりですので。」 「皮肉に使うだけのいっやーな知識だけどね！」 「その知識の持ち合わせもないさんにだけは とてもじゃありませんけど言われたくないですね。」 ああ、あとはモーゼスさんにも御免です。 言うジェイ。 あたしゃ馬鹿山賊と同じレベルか。 言いたい所をグっと堪える。 目の前の少年が言う所の知識で返されては、 正直な所、勝ち目がない。 彼が自分で言う通りに、 彼はこれでもかと言うほどに知識だけはあるのだから。 頭を使う口先勝負では、勝ち目もない。 しかも言い返したら言い返したで 皮肉が倍数で返ってくるから、シャレにならない。 真面目に。 「本当に、相手を仕切れないほどどうしようもない人ですね 僕の手には負いきれませんよ、まったく。」 その割には、しっかり倍数の皮肉を返してくれるじゃないの。 思うけれども、言えばまたきっちり倍返しが待っている。 その内３倍返しとか、皮肉で貰っても嬉しくない程の量が 返ってくるに違いないから、それ以上はもう言わない事に決めた。 彼が言う処の『何処に忘れたとも知れない学習能力』だけれども、 これだけは自分、学習した。 ホワイトデー限定にしたって、皮肉の三倍返しなんか御免被りだ。 それが負けを認めたみたいで悔しいけれど 悔しさに負けて言い返したが最後、コテンパンに負かされる。 その光景が目に見える。 これは自分との戦いだ、負けるな自分！！ 「本当に、頭の悪い人で呆れます ――ですから、どうぞそのままでいて下さい。」 その言葉に、思わず隣に立つ少年を凝視する。 少年は飄々と此方を見やって、やがてニッコリと笑った。 そのニッコリ笑いに、どうしようもなくときめく自分がいる。 それが余計に腹立たしくて、 結局の所、負けている気になっているのだから、どうしようもない。 「ジェイは・・・一々ずるいんだから・・・」 負け惜しみも良い所でブツブツと言ってやる。 言ってやったら言ってやったで、ジェイは腕を組んで、また倍返し。 曰く、 「言いたいことは、ブツブツ言わないでハッキリ喋って下さいよ。 普段は必要ない程にやかましい人なんですから」 だそうで 最近、自分とモーゼスの立場が一緒になって来てないかと思う。 ―― ああそう言えば、既にさっき同じ立場発言と同等の事を言われたのだったか ・・・くそ、言い返したいけど言い返すのはかなり怖い・・・ 「一々一言多いって言ったの！ それ言うために、一体幾つ小言言ったのよ！！」 無難な所を選んで言い返してやるけれども、ジェイはジェイで飄々と 「さあ？事実しか言ってないので、小言の数なんて分かりませんよ。」とのお答え。 あーそーですかー。 本当に、口では勝てそうにもない。 「・・・さん。」 「な、なによ・・・」 「非っっ常に癪ですけれども・・・そのままでも、嫌いではないですよ。」 「〜〜〜〜だから、一言多いってば！」 素直に嫌いじゃないで良いじゃないか！ って言うかむしろ、より素直になって 好きですとか言ってくれれば良いじゃないか！ その前半部分をどうにかしてくれ、と訴えれば、 前半部分をわざわざ付けなくてもいいような人になって下さいね、だそうで。 本当に何故、コイツを好きになったのだったか――・・・ そもそもの始まりを見出せないまま 気持ちばかりが先を走り続けている。 シャレにならない、本当に。 「たまには素直に言ってくれれば良いのにさ」 「お互い様ってヤツでしょうね、きっと」 |
・・・ただ純粋に喧嘩っぷるとツンジェイにしたかったハズが、何故か一方的に貶される事に・・・・lllorzlll
こ、こんなんですが120%の愛と希望と感謝を込めて32万hitを踏んで下さった桃様に捧ぐ。
桃様のみお持ち帰り・転載可です。宜しければお持ち帰り下さいませ；；
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